初めてでもよくわかる!就労ビザ(在留資格)の取り方 「経営・管理編」

在留資格の「経営・管理」では、会社経営・管理の仕事をすることを認めています。以前は「投資・経営」という名称で、外国資本との結びつきに制限がありましたが、2015年の改称とともに規制を撤廃。外国人による国内企業の経営も行うことができるようになりました。

それでは経営・管理ビザについて詳しく見ていきましょう。

1 「経営・管理」の概要

経営・管理ビザでは、貿易その他の事業の経営または管理業務に従事することができます。たとえば、国内に事業所を構える会社の外国人経営者や、3年以上事業を営む、経営・管理の業務に携わる外国人が該当します。

なお、「管理」業務は必ずしも役員職・管理職を意味するわけではなく、事業の運営に関する重要事項の決定、事業の執行や監査の業務に従事する活動を行っていることが条件となります。


1-1 「経営・管理」の要件と求められる実績

経営・管理ビザを申請するためには、次の要件をすべて満たしていなければなりません。
また外国人が事業の管理に従事しようとする場合は、その業務に関して3年以上の経験をもち、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受ける必要があります。

  経営・管理の要件 求められる実務経験
1 事業を営むための事業所が日本にある
(※事業が開始されていない場合、事業所として使用する予定の施設が日本に確保されている)
事業の経営、管理について3年以上の経験(大学院において経営または管理に係る科目を専攻した期間を含む)
2 2人以上の常勤の職員が従事している
(※経営者、管理者以外で日本に居住)
3 資本金額5百万円以上もしくは同程度

1-2 在留できる期間

5年、3年、1年、4ヶ月、3ヶ月のいずれかになります。就労ビザの在留期間は、入国管理局が申請人の勤務先の企業規模や就労内容によって個別に判断されます。


2 「経営・管理」の在留資格取得の流れ

雇いたい外国人が国外にいる場合は、企業が入国管理局に赴き、在留資格の認定を申請するのが一般的です。入国管理局は、外国人の出入国を管理する法務省管轄の機関です。認定が認められると「在留資格認定証明書」が発行されます。

一方、すでに日本に滞在する外国人が在留資格を変更して就労ビザを取得するためには、外国人本人が入国管理局で在留資格の変更手続きを行います。手続きが完了すると「在留資格認定証明書」が発行されます。

すでに日本に滞在する外国人が、在留期間を延長して在留資格の活動を続けたい場合は、外国人本人が入国管理局で在留期間更新許可の手続きを行います。


2-1 外国人を呼び寄せるなら在留資格認定証明書交付申請

在留資格認定証明書交付申請では、次の書類が必要になります。

申請に必要な書類

  1. 在留資格認定証明書交付申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. 返信用封筒1通
  4. 次のいずれかの勤務先企業に応じた書類

    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記12参照
  5. 次の5.〜11.の書類は、勤務先が「源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人」の場合のみ必要となります。また12.の書類は「いずれにも該当しない」の場合のみ必要となります。

  6. 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料

    (1) 日本法人である会社の役員に就任する場合
    役員報酬を定める定款の写し、または役員報酬を決議した株主総会の議事録の写し1通
    (2) 外国法人内の日本支店に転勤する場合および会社以外の団体の役員に就任する場合
    担当業務(地位)、期間および支払われる報酬額を明らかにする所属会社の書類など(派遣状、異動通知書など)1通
    (3) 日本において管理者として雇用される場合
    労働条件を明示する書類1通

  7. 日本で管理者として雇用される場合、事業の経営または管理について3年以上の経験を有することを証明する書類(大学院において経営または管理に係る科目を専攻した期間を含む)

    (1) 関連する職務に従事した機関並びに活動の内容および期間を明示した履歴書1通
    (2) 関連する職務に従事した期間を証明する書類1通

  8. 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料

    (1) 当該事業を法人において行う場合には、当該法人の登記事項証明書の写し1通(法人の登記が完了していないときは、事業を開始しようとしていることを明らかにする書類の写し)
    (2) 会社のパンフレットなど勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容が詳細に記載された案内書1通
    (3) その他の勤務先等の作成した上記(2)に準じる書類1通

  9. 事業規模を明らかにする次のいずれかの資料

    (1) 常勤の職員が2人以上であることを明らかにする賃金支払に関する書類および住民票その他の資料
    (2) 登記事項証明書1通
    (3) その他事業の規模を明らかにする資料1通

  10. 事務所用施設の存在を明らかにする資料

    (1)不動産登記簿謄本1通
    (2)賃貸借契約書1通
    (3)その他の資料1通

  11. 事業計画書の写し1通
  12. 直近の年度の決算書類の写し1通
  13. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等を用意できない場合
    (1)源泉徴収の免除を受ける企業等の場合 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
    (2)上記以外の企業等の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し1通と、次のいずれかの資料
    ア. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収書1通
    イ. 納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

以上の書類の申請先は居住予定地、受入機関の所在地を管轄する地方入国管理官署となります。書類審査にかかる期間はおよそ1〜3ヶ月です。なお、手数料はかかりません。

また、原則、本人が申請する必要がありますが、外国人社員を受け入れる会社は代理人として申請することが可能です。

在留資格認定証明書申請書のサンプル


2-2 在留目的を変更するなら在留資格変更許可申請

在留資格変更許可申請では、たとえば、留学生として日本の学校で学んでいた外国人が日本の会社に就職する場合、在留目的が「留学」から「就労」に変わるため入管管理局で申請を行う必要があります。

申請に必要な書類

  1. 在留資格変更許可申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. パスポートと在留カード

    在留カードは日本に比較的長い期間滞在する新規入国者などに対して、入国管理官署で交付されます。

  4. 日本での活動内容に応じた資料

    上記「2-1在留資格認定証明書交付申請」の経営・管理と同様の書類を用意します。
    次のいずれかの勤務先企業に応じた書類
    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記12参照
  5. 次の5.〜11.の書類は、勤務先が「源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人」の場合のみ必要となります。また12.の書類は「いずれにも該当しない」の場合のみ必要となります。

  6. 申請人の活動の内容等を明らかにする次のいずれかの資料

    (4) 日本法人である会社の役員に就任する場合
    役員報酬を定める定款の写し、または役員報酬を決議した株主総会の議事録の写し1通
    (5) 外国法人内の日本支店に転勤する場合および会社以外の団体の役員に就任する場合
    担当業務(地位)、期間および支払われる報酬額を明らかにする所属会社の書類など(派遣状、異動通知書など)1通
    (6) 日本において管理者として雇用される場合
    労働条件を明示する書類1通

  7. 日本で管理者として雇用される場合、事業の経営または管理について3年以上の経験を有することを証明する書類(大学院において経営または管理に係る科目を専攻した期間を含む)

    (3) 関連する職務に従事した機関並びに活動の内容および期間を明示した履歴書1通
    (4) 関連する職務に従事した期間を証明する書類1通

  8. 事業内容を明らかにする次のいずれかの資料

    (4) 当該事業を法人において行う場合には、当該法人の登記事項証明書の写し1通(法人の登記が完了していないときは、事業を開始しようとしていることを明らかにする書類の写し)
    (5) 会社のパンフレットなど勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容が詳細に記載された案内書1通
    (6) その他の勤務先等の作成した上記(2)に準じる書類1通

  9. 事業規模を明らかにする次のいずれかの資料

    (4) 常勤の職員が2人以上であることを明らかにする賃金支払いに関する書類および住民票その他の資料
    (5) 登記事項証明書1通
    (6) その他事業の規模を明らかにする資料1通

  10. 事務所用施設の存在を明らかにする資料

    (1)不動産登記簿謄本1通
    (2)賃貸借契約書1通
    (3)その他の資料1通

  11. 事業計画書の写し1通
  12. 直近の年度の決算書類の写し1通
  13. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等を用意できない場合
    (1)源泉徴収の免除を受ける企業等の場合 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
    (2)上記以外の企業等の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し1通と、次のいずれかの資料
    ア. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収書1通
    イ. 納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

当書類の申請先は居住予定地、受入機関の所在地を管轄する地方入国管理官署です。書類審査にかかる期間はおよそ2週間〜1ヶ月となります。なお、手数料4,000円が必要です。

在留資格変更許可申請書サンプル


2-3 在留期間を延長するなら在留更新許可申請

在留期間が過ぎ、更新しないまま日本に滞在すると不法滞在になってしまう可能性があります。外国人は在留期間が過ぎる前に入管管理局で在留更新許可申請を行うことが必要です。

事前申請は6か月以上の在留期間の場合、満了する3か月前から行うことができます。

申請に必要な書類

  1. 在留期間更新許可申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. パスポートと在留カード

    在留カードは日本に比較的長い期間滞在する新規入国者などに対して、入国管理官署で交付されます。

  4. 次のいずれかの勤務先企業に応じた書類

    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記5参照
  5. 次の5.と6.の書類は、勤務先が「源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人」の場合のみ必要となります。

  6. 直近の年度の決算書類の写し1通
  7. 住民税の課税証明書(または非課税証明書)と、納税証明書各1通
  8. 次の書類は、4.の勤務先が「上のいずれにも該当しない」場合のみ必要となります。

  9. 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通

当書類の申請先は居住予定地、受入機関の所在地を管轄する地方入国管理官署になります。書類審査にかかる期間はおよそ2週間〜1ヶ月です。なお、手数料4,000円が必要です。

在留期間更新許可申請書サンプル

参考資料:法務省令、法務省HP、入国管理局HP