初めてでもよくわかる!就労ビザ(在留資格)の取り方 「技能ビザ編」

外国人が日本に入国したあと、さまざまな活動を行うためには在留資格を取得する必要があります。在留資格は法律で27種類に分けられ、それぞれで要件、在留期間が定められています。このうち就労が認められる在留資格の「就労ビザ」は17種類あります。

今回は「技能」に関する就労ビザについて詳しく見ていきましょう。

1 「技能」の概要

技能ビザでは、「特殊な分野に属する熟練した技能に従事する活動」を行うことができます。
たとえば、外国料理の調理師、動物の調教師、航空パイロット、スポーツトレーナー、ソムリエ、プラチナなど貴金属の加工職人などが該当します。


1-1 「技能」の種類と求められる実績

技能ビザを申請する外国人は、次のいずれかの「技能」に精通する知識と経験を持ち、日本人が従事する場合に受ける報酬と同等額以上の報酬を受ける必要があります。

  技能の種類 求められる実務経験
1 料理の調理、外国特有の食品製造 10年以上
2 外国特有の建築・土木 5年もしくは10年以上
3 外国特有の製品製造・修理 10年以上
4 宝石、貴金属・毛皮の加工 10年以上
5 動物の調教 10年以上
6 石油探査の海底掘削、地熱開発の掘削、海底鉱物探査の海底地質調査 10年以上
7 航空機の操縦 1,000時間以上
8 スポーツ指導 3年以上もしくはオリンピック等国際大会出場の経験者
9 ソムリエ 5年以上もしくは国際ソムリエコンクールに出場経験など

1-2 在留できる期間

日本に滞在することのできる期間は5年、3年、1年、3ヶ月のいずれかになります。就労ビザの在留期間は、入国管理局が申請人の勤務先の企業規模や就労内容によって個別に判断します。


2 「技能」の就労ビザ取得の流れ

雇いたい外国人が国外にいる場合は、企業が入国管理局に赴き、在留資格の認定を申請するのが一般的です。入国管理局は、外国人の出入国を管理する法務省管轄の機関です。認定が認められると「在留資格認定証明書」が発行されます。

一方、すでに日本に滞在する外国人が在留資格を変更して就労ビザを取得するためには、外国人本人が入国管理局で在留資格の変更手続きを行う必要があります。

すでに日本に滞在する外国人が、在留期間を延長して在留資格の活動を続けたい場合は、外国人本人が入国管理局で在留期間更新許可の手続きを行います。


2-1 外国人を呼び寄せるなら在留資格認定証明書交付申請

在留資格認定証明書交付申請では、外国人が「調理師」として活動する場合と、「調理師以外」で活動する場合に分類されます。

調理師として活動する場合の必要書類

  1. 在留資格認定証明書交付申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. 返信用封筒1通
  4. 次のいずれかの勤務先企業に応じた書類

    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記11参照
  5. 従事する業務の内容を証明する所属機関の書類1通
  6. 申請に関係する技能を要する業務に従事した機関および内容並びに期間を明示した履歴書1通
  7. 次の7.〜10.の書類は、勤務先が「源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人」の場合のみ必要となります。また11.の書類は「いずれにも該当しない」の場合のみ必要となります。

  8. 申請人の職歴を証明する書類

    <料理人がタイ国籍の場合>
    (1) タイ料理人として5年以上の実務経験を証明する書類1通
    (2) 初級以上のタイ料理人としての技能水準に関する証明書1通
    (3) 申請を行った日の直前の1年の期間に、タイにおいてタイ料理人として妥当な報酬を受けていたことを証明する書類1通
    <料理人がタイ国籍以外の場合>
    (1) 在職証明書等で申請に関係する技能を要する業務に従事した期間を証明する書類1通
    (2) 公的機関が発行する証明書がある場合は、その写し(※中華料理人の場合は戸口簿および職業資格証明書)

  9. 申請人の活動の内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 労働契約を締結する場合
    労働者に交付される労働条件を明示する書類1通
    (2) 日本法人である会社の役員に就任する場合
    役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録の写し1通

  10. 事業内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 勤務先の沿革、役員、組織、事業内容等が詳細に記載された案内書1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  11. 直近の年度の決算書類の写し1通(※新規事業の場合は事業計画書1通)

    (1) 会社パンフレット(勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容が詳細に記載された案内書)1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  12. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等を用意できない場合、その理由を明らかにする次のいずれかの資料
    (1)源泉徴収の免除を受ける企業等の場合 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
    (2)上記以外の企業等の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し1通と、次のいずれかの資料
    ア. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収書1通
    イ. 納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

調理師以外で活動する場合の必要書類

調理師以外の「技能」を持つ申請者(外国人)は、上記必要書類の1~6と8~11で共通の書類を用意します。「7 申請人の職歴を証明する書類」では、技能別に応じた書類を用意します。

  1. 在留資格認定証明書交付申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. 返信用封筒1通
  4. 次のいずれかの勤務先企業に応じた書類

    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記11参照
  5. 従事する業務の内容を証明する所属機関の書類1通
  6. 申請に関係する技能を要する業務に従事した機関および内容並びに期間を明示した履歴書1通
  7. 申請人の職歴を証明する書類
    建築技術者、製品製造者、動物調教師、海底掘削・探査技術者、宝石・貴金属・毛皮加工技能者 所属していた機関からの在職証明書等で、申請に関係する技能を要する業務に従事した期間を証明する書類1通
    パイロット 1000時間以上の飛行経歴を証明する所属機関の書類1通
    スポーツ指導者 (1)スポーツの指導に関係する実務に従事していたことを証明する書類1通
    (2)選手としてオリンピック大会、世界選手権大会その他国際的な競技会に出場したことを証明する書類1通
    ソムリエ 在職証明書でぶどう酒の品質の鑑定、評価および保持並びにぶどう酒の提供についての実務経験を証明する書類1通と次のア・イ・ウの資料のうちいずれか2つ
    ア. 国際ソムリエコンクールにおいて優秀な成績を収めたことを証明する書類1通
    イ. 国際ソムリエコンクールにおいて国の代表となったことを証明する書類1通
    ウ. ワイン鑑定に関連する技能に関して国もしくは地方公共団体など公私の機関が認定する資格であることを証明する書類1通
  8. 申請人の活動の内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 労働契約を締結する場合
    労働者に交付される労働条件を明示する書類1通
    (2) 日本法人である会社の役員に就任する場合
    役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録の写し1通

  9. 事業内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 勤務先の沿革、役員、組織、事業内容等が詳細に記載された案内書1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  10. 直近の年度の決算書類の写し1通

    (1) 会社パンフレット(勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容が詳細に記載された案内書)1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  11. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等を用意できない場合、その理由を明らかにする次のいずれかの資料
    (1)源泉徴収の免除を受ける企業等の場合 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
    (2)上記以外の企業等の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し1通と、次のいずれかの資料
    ウ. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収書1通
    エ. 納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

以上の書類の申請先は居住予定地、受入機関の所在地を管轄する地方入国管理官署となります。書類審査に関係する期間はおよそ1~3ヶ月です。なお、手数料はかかりません。

また、原則、本人が申請する必要がありますが、外国人社員を受け入れる会社は代理人として申請することが可能です。

在留資格認定証明書申請書のサンプル


2-2 在留目的を変更するなら在留資格変更許可申請

在留資格変更許可申請では、たとえば、留学生として日本の学校で学んでいた外国人が日本の会社に就職する場合、在留目的が「留学」から「就労」に変わるため入管管理局で申請を行う必要があります。

変更許可申請は外国人が「調理師」として活動する場合と、「調理師以外」で活動する場合に分類されます。

調理師として活動する場合の必要書類

  1. 在留資格変更許可申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. パスポートと在留カード

    在留カードは日本に比較的長い期間滞在する新規入国者などに対して、入国管理官署で交付されます。

  4. 日本での活動内容に応じた資料

    上記「2-1在留資格認定証明書交付申請」の調理師として活動する場合と同様の書類を用意します。
    次のいずれかの勤務先企業に応じた書類
    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記11参照
  5. 従事する業務の内容を証明する所属機関の書類1通
  6. 申請に関係する技能を要する業務に従事した機関および内容並びに期間を明示した履歴書1通
  7. 次の7.~10.の書類は、勤務先が「源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人」の場合のみ必要となります。また11.の書類は「いずれにも該当しない」の場合のみ必要となります。

  8. 申請人の職歴を証明する書類

    料理人がタイ国籍の場合
    (1) 所属していた機関からの在職証明書
    (2) 公的機関が発行する証明書がある場合は、当該証明書の写し(中華料理人の場合は戸口簿および職業資格証明書)

  9. 申請人の活動の内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 労働契約を締結する場合
    労働者に交付される労働条件を明示する書類1通
    (2) 日本法人である会社の役員に就任する場合
    役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録の写し1通

  10. 事業内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 勤務先の沿革、役員、組織、事業内容等が詳細に記載された案内書1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  11. 直近の年度の決算書類の写し1通(※新規事業の場合は事業計画書1通)
  12. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等を用意できない場合、その理由を明らかにする次のいずれかの資料
    (1)源泉徴収の免除を受ける企業等の場合 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
    (2)上記以外の企業等の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し1通と、次のいずれかの資料
    ア. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収書1通
    イ. 納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

調理師以外で活動する場合の必要書類

  1. 在留資格変更許可申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. パスポートと在留カード

    在留カードは日本に比較的長い期間滞在する新規入国者などに対して、入国管理官署で交付されます。

  4. 日本での活動内容に応じた資料

    上記「2-1在留資格認定証明書交付申請」の調理師として活動する場合と同様の書類を用意します。
    次のいずれかの勤務先企業に応じた書類
    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記11参照
  5. 従事する業務の内容を証明する所属機関の書類1通
  6. 申請に関係する技能を要する業務に従事した機関および内容並びに期間を明示した履歴書1通
  7. 申請人の職歴を証明する書類
    建築技術者、製品製造者、動物調教師、海底掘削・探査技術者、宝石・貴金属・毛皮加工技能者 所属していた機関からの在職証明書等で、申請に関係する技能を要する業務に従事した期間を証明する書類1通
    パイロット 1000時間以上の飛行経歴を証明する所属機関の書類1通
    スポーツ指導者 (1)スポーツの指導に関係する実務に従事していたことを証明する書類1通
    (2)選手としてオリンピック大会、世界選手権大会その他国際的な競技会に出場したことを証明する書類1通
    ソムリエ 在職証明書でぶどう酒の品質の鑑定、評価および保持並びにぶどう酒の提供についての実務経験を証明する書類1通と次のア・イ・ウの資料のうちいずれか2つ
    ア. 国際ソムリエコンクールにおいて優秀な成績を収めたことを証明する書類1通
    イ. 国際ソムリエコンクールにおいて国の代表となったことを証明する書類1通
    ウ. ワイン鑑定に関連する技能に関して国もしくは地方公共団体など公私の機関が認定する資格であることを証明する書類1通
  8. 申請人の活動の内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 労働契約を締結する場合
    労働者に交付される労働条件を明示する書類1通
    (2) 日本法人である会社の役員に就任する場合
    役員報酬を定める定款の写し又は役員報酬を決議した株主総会の議事録の写し1通

  9. 事業内容を明らかにする資料(次のうちいずれか)

    (1) 勤務先の沿革、役員、組織、事業内容等が詳細に記載された案内書1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  10. 直近の年度の決算書類の写し1通(※新規事業の場合は事業計画書1通)

    (1) 会社パンフレット(勤務先等の沿革、役員、組織、事業内容が詳細に記載された案内書)1通
    (2) その他の勤務先等の作成した上記(1)に準じる書類1通
    (3) 登記事項証明書1通

  11. 前年分の職員の給与所得の源泉徴収票等を用意できない場合、その理由を明らかにする次のいずれかの資料
    (1)源泉徴収の免除を受ける企業等の場合 外国法人の源泉徴収に対する免除証明書その他の源泉徴収を要しないことを明らかにする資料1通
    (2)上記以外の企業等の場合 給与支払事務所等の開設届出書の写し1通と、次のいずれかの資料
    ア. 直近3か月分の給与所得・退職所得等の所得税徴収書1通
    イ. 納期の特例を受けている場合は、その承認を受けていることを明らかにする資料1通

本書類の申請先は居住予定地、受入機関の所在地を管轄する地方入国管理官署です。書類審査に関係する期間はおよそ2週間~1ヶ月となります。なお、手数料4,000円が必要です。

在留資格変更許可申請書サンプル

2-3 在留期間を延長するなら在留更新許可申請

在留期間が過ぎ、更新しないまま日本に滞在すると不法滞在になってしまう可能性があります。外国人は在留期間が過ぎる前に入管管理局で在留更新許可申請を行うことが必要です。

申請に必要な書類

  1. 在留期間更新許可申請書1通
  2. 写真1枚

    縦4cm×横3cmで、申請前3か月以内に撮影されたもの

  3. パスポートと在留カード

    在留カードは日本に比較的長い期間滞在する新規入国者などに対して、入国管理官署で交付されます。

  4. 次のいずれかの勤務先企業に応じた書類

    企業の規模によって4つに区分されます。

    企業区分 書類
    上場企業 四季報の写し
    源泉徴収税額が1500万円以上の団体・個人 源泉徴収票等
    源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人 源泉徴収票等
    上のいずれにも該当しない 下記11参照
  5. 次の5.の書類は、勤務先が「源泉徴収税額が1500万円未満の団体・個人」の場合のみ必要となります。

  6. 住民税の課税証明書(または非課税証明書)と、納税証明書各1通

当書類の申請先は居住予定地、受入機関の所在地を管轄する地方入国管理官署になります。書類審査に関係する期間はおよそ2週間~1ヶ月です。なお、手数料4,000円が必要です。

在留期間更新許可申請書サンプル

参考資料:法務省令、法務省HP、入国管理局HP